葬儀の「打敷」:色に秘められた意味とは?
葬儀を教えて、
先生、「打敷」ってなんですか? 布製の敷物のことらしいんですけど、葬儀のときに見かける白い布のことですか?
葬儀スタッフ
よくぞ聞いてくれました! その通り! 葬儀のときに仏壇や経机にかけている白い布のことだよ。地域によっては、忌明け後には赤や他の色の打敷を使うこともあるんだよ。
葬儀を教えて、
へえー、知らなかったです! なんで色を変えることがあるんですか?
葬儀スタッフ
地域によって理由は様々だけど、喪が明けたことを表したり、故人を偲ぶ気持ちを表したりする意味があるみたいだね。
打敷とは。
「打敷」とは、仏壇や仏具の下に敷く布製の敷物のことで、葬儀に用いられます。多くの場合、金襴で作られていますが、葬儀の際には白い打敷を使用します。ただし、地域によっては、忌明け後には赤などの色物を使用する習慣も見られます。
打敷とは何か?
仏壇の装飾として目にする機会の多い「打敷」ですが、その役割や意味までご存知の方は意外と少ないかもしれません。 打敷とは、仏壇や寺院の本堂において、仏像や仏具などを安置する机や棚の上に敷く布のことで、仏教の儀式には欠かせないものです。元々は埃や汚れから仏具を守るための実用的なものとして使われていましたが、時代を経るにつれて装飾的な意味合いも強くなっていきました。
葬儀における打敷の役割
仏壇の前に置かれた机や棚の上などに敷かれている布製のものを「打敷(うちしき)」と呼びます。これは、仏壇を荘厳(しょうごん)に飾るための仏具のひとつであり、葬儀や法要など、仏事を営む際に欠かせないものです。
打敷は、仏様の世界と私たちの世界を隔てる結界の役割を果たすとされています。仏壇を清浄な空間にすることで、故人の魂を慰め、安らかに成仏できるよう祈りを捧げるという意味が込められているのです。また、宗派や地域によっては、故人への追悼の意を表すために、生前に愛用していた着物や思い出の品を包んで打敷の上に置くこともあります。
打敷の色:白が一般的である理由
仏教の教えでは、死は穢れではなく、浄土へ向かうための通過点と考えられています。そして、白は清浄さを表す色として、古くから神聖なものに用いられてきました。このことから、仏様の教えと日本の伝統的な色の象徴が合わさり、葬儀の打敷には白が一般的になったと考えられます。
白い打敷は、故人の魂を清浄な状態に導き、安らかな旅立ちを祈る意味が込められています。また、残された遺族にとっても、白い打敷は故人を偲び、冥福を祈る心を象徴するものとなっています。
地域による色の違い:忌明け後の色使い
葬儀や法要の際に、仏壇や経机に荘厳として掛けられる布製の「打敷」。 宗派や儀式の内容によって色が異なり、地域によってその運用も様々です。
特に、忌明け後の打敷の色使いには地域差が見られます。例えば、関東地方では四十九日を過ぎると白や黄色の打敷を用いることが一般的ですが、関西地方では引き続き紫の打敷を用いる場合が多いようです。これは、地域によって死の捉え方や mourning period の考え方が異なることに起因していると考えられています。
また、地域によっては、故人の年齢や性別によって打敷の色を使い分ける場合もあります。例えば、若い方が亡くなった場合には白やピンク、高齢の方が亡くなった場合には紫や藍色などを使用することがあります。
このように、打敷の色使いは地域や宗派、故人への想いなどによって多様性に富んでいます。そのため、葬儀や法要に参列する際には、その場の状況に合わせて、失礼のないように心がけることが大切です。
打敷を選ぶ上での注意点
打敷は仏壇の格や宗派によって使い分ける必要があるため、自己判断で購入するのではなく、寺院に相談するのが安心です。宗派によって適切な色や柄が異なりますし、仏壇の大きさに対して適切なサイズも決まっています。
また、故人の好みや信仰などを考慮することも大切です。生前に故人が好みを伝えていた場合は、それを尊重して選びましょう。迷った際には、葬儀社のスタッフに相談して、適切なアドバイスを受けることもできます。