故人との最後のお別れに添える「副葬品」
葬儀を教えて、
先生、副葬品って昔は武器とかも入れてたらしいんですけど、今はダメなんですよね？
葬儀スタッフ
そうだね。今は火葬が主流だから、燃えないものや危険なものは入れられないんだ。それに、環境への影響も考えないといけないね。
葬儀を教えて、
じゃあ、今はどんなものを副葬品にするんですか？
葬儀スタッフ
そうですね。故人が好きだったもの、例えば、手紙や写真、お花などが一般的ですね。最近では、故人が愛用していたメガネや時計などを一緒に納める場合もあるようですよ。
副葬品とは。
「副葬品」とは、故人と一緒に埋葬する品々のことを指します。その歴史は古く、古代から行われてきました。当時の副葬品には、故人が身につけていた装飾品や武器、鏡や宝器などの神聖な儀式で使用されたもの、呪術的な意味合いを持つものなどがありました。時代背景とともに、副葬品の形式も多様化していきました。現代においても、副葬品の習慣は根強く残っており、遺族が故人への思いを込めて品々を棺に入れるケースが多く見られます。しかし、かつて主流であった土葬とは異なり、火葬が主流となった現代では、副葬品を選ぶ上での配慮が不可欠です。燃え残らず、遺体とともに灰になる素材であることはもちろんのこと、燃やすことで危険が生じたり、環境汚染につながったりするものは避ける必要があります。
副葬品とは？
副葬品とは、故人があの世でも困らないように、また、生前の思い出を大切に携えてもらうために、棺の中に納める品物のことです。古くから世界各地で行われてきた文化であり、時代や地域、宗教によって様々なものが副葬されてきました。日本では、故人が生前に愛用していた品や、あの世で使うとされる六文銭、旅立ちの衣装である経帷子などが一般的です。
古代から続く副葬品の歴史
人は古来より、亡くなった方をあの世へと見送る際に、様々な品を共に埋葬してきました。これは、死後の世界でも生前と同様に暮らせるように、あるいは魂を慰めるためにと考えられてきた風習です。
古代エジプトでは、ファラオの墓からは豪華な黄金のマスクや家具、食料などが見つかっており、死後の世界を信じ、現世と変わらぬ生活を送れるようにという願いが込められていたと考えられています。
日本においても、縄文時代には土偶や石鏃が、古墳時代には鏡や勾玉、刀剣などが副葬されており、時代や地域、そして故人の身分によって、その内容は多岐に渡ります。
このように、副葬品は単なる品物ではなく、当時の文化や宗教観、故人の人生や死生観を現代へと伝える貴重な手がかりと言えるでしょう。
時代と共に変化する副葬品の形
人は古来より、亡くなった方をあの世へと見送る際に、生きている時に愛用していたものや、あの世で困らないようにとの願いを込めた品々を共に埋葬する習慣がありました。これは、時代や文化圏に関わらず見られる、普遍的な人間の想いの表れと言えるでしょう。
かつては、副葬品として土器や武器、宝飾品などが一般的でした。特に権力者や裕福な層においては、豪華絢爛な副葬品が死後の権威やステータスを示すものとして重要視されていました。古代エジプトのツタンカーメン王の墓から発見された豪華な黄金のマスクや、日本の古墳時代に見られる大量の埴輪などは、その代表例と言えるでしょう。
しかし、時代が進むにつれて、副葬品の形態も変化していきます。現代では、故人の思い出の品や愛用品、趣味のものなどが副葬品として選ばれることが多くなりました。例えば、愛用していたカメラや、思い出の詰まった手紙、生前に好きだったお菓子など、故人の人となりを偲ばせるものが選ばれています。
また、近年では、形として残らない「想い」を副葬するという考え方も広まりつつあります。故人への手紙やメッセージを棺に入れたり、葬儀の場で参列者が故人へのメッセージを書き込めるノートを用意するケースも増えています。
このように、副葬品の形は時代と共に変化してきましたが、故人を偲び、その冥福を祈るという根底にある想いは、今も昔も変わりません。副葬品は、単なる品物ではなく、故人と残された人々をつなぐ、大切な心の拠り所と言えるでしょう。
現代の副葬品：想いと共に
かつて副葬品といえば、故人があの世でも困らないようにと、金品や衣服などを埋葬するのが一般的でした。しかし、現代では故人との思い出の品や、生きていた証を共に過ごした時間に感謝を込めて捧げるという考え方が主流となっています。形あるものだけでなく、手紙をしたためたり、好きだった花で棺を彩ったりと、故人への想いを形にする方法は多様化しています。
副葬品は、残された家族や友人が故人を偲び、心の整理をつけるためにも大切な役割を担っています。故人が生前大切にしていたもの、好きだったものを選ぶことで、その人らしさを再確認し、穏やかな気持ちで別れの時を迎えられるのではないでしょうか。
火葬における副葬品の注意点
大切な故人との最後のお別れに、思い出の品々を棺に納めたいと考える方も多いでしょう。しかし、火葬場では、環境保護や安全確保の観点から、副葬品に関して様々なルールが設けられています。 燃やすことができないものや、事前に許可が必要なものなど、故人の希望を叶え、かつトラブルなく見送るためにも、事前にしっかりと確認しておくことが重要です。
