喪中はがき: 意味と書き方を知っておこう

喪中はがき: 意味と書き方を知っておこう

年賀欠礼とは？

年賀欠礼とは、喪中につき年始の挨拶である年賀状を控えることを伝える言葉です。
近親者を亡くした悲しみの中で、年賀状の準備をすることは大変なことですし、また、受け取る側にとっても、お祝いの時期に不幸を知らせることになってしまうため、失礼に当たると考えられてきました。
そこで、喪中はがきによって、前もって年賀状を失礼する旨を伝えておくことで、お互いの気持ちに配慮するというわけです。

喪中の期間とその範囲

喪中とは、近親者が亡くなったことにより悲しみに暮れ、お祝い事を控える期間のことです。一般的に、喪中期間は故人が亡くなった日から数えて1年間とされています。この期間は、新年を祝うことを控えるのが一般的で、年賀状のやり取りも控えさせていただきますという旨を伝えるために喪中はがきを送ります。

ただし、喪中の範囲は、故人との関係の深さや、それぞれの家の習慣、宗教によって異なる場合もあります。一般的には、配偶者や両親、子どもなど、二親等以内が亡くなった場合は喪中にあたるといわれています。祖父母や兄弟姉妹、叔父叔母など、三親等以上になると喪中には含まれないと考える場合も多いようです。

いずれにせよ、喪中の期間や範囲は、ご自身の気持ちや家の習慣を尊重し、判断することが大切です。迷った場合は、親族や地域の慣習に詳しい方に相談してみるのも良いでしょう。

喪中はがきの役割

喪中はがきは、年賀欠礼状とも呼ばれ、前年に近親者を亡くした際に、喪に服しているため年賀状による新年の挨拶を控えさせていただきますという旨を伝えるためのものです。

日本では古くから、慶中（お祝い事がある最中）には、おめでたいことを控えるという風習があります。これは、お祝い事がある時に不幸な出来事があると、慶びが半減してしまうと考えられているからです。

そのため、喪中はがきを送ることで、先方への配慮を示すとともに、年賀状のやり取りなどの煩わしさを未然に防ぐことができるのです。

喪中はがきの書き方と内容

喪中はがきは、故人が亡くなったことを伝えるとともに、喪に服しているため、年賀の挨拶を控えることを伝えるための挨拶状です。そのため、華美な表現や言葉遣いは避け、失礼のないよう、シンプルな構成と丁寧な言葉遣いを心がけましょう。

まず、書き出しは「拝啓」などの頭語を用い、時候の挨拶は省略します。続いて、故人が亡くなったこと、および喪中であることを明確に記します。

具体的な記述としては、「〇月〇日に（故人との続柄）が逝去いたしました」「ただいま喪中につき、年末年始のご挨拶を失礼させていただきます」などが一般的です。

その後、相手への気遣いの言葉を添え、「皆様には、くれぐれもお身体ご自愛ください」といった一文を入れましょう。

最後に、結語として「敬具」を用い、日付、住所、氏名を記載します。

なお、最近では、喪中はがきに故人の写真やイラストを添えるケースも見られます。しかし、これはあくまでも近年の傾向であり、伝統的なマナーとしては、写真やイラストは使用しません。

迷った場合は、シンプルなデザインのものを選ぶか、印刷会社に相談してみるのも良いでしょう。

喪中はがきを出す時期と注意点

喪中はがきは、故人が亡くなったことを伝えるとともに、喪に服しているため、年賀状での挨拶を控えさせていただきますという旨を伝えるための挨拶状です。

一般的に喪中はがきを出す時期は、故人が亡くなった日から1ヶ月以内、遅くとも11月初旬までとされています。これは、年賀状の準備を始める11月中旬までに相手に届くようにするためです。

ただし、10月や11月に不幸があった場合は、喪中はがきではなく、寒中見舞いとして出すのが一般的です。

喪中はがきを出す時期が遅れてしまった場合は、年賀状の準備が始まる前であれば、松の内（1月7日）までに届くように「年賀欠礼状」として出すようにしましょう。松の内を過ぎてしまった場合は、寒中見舞い（1月8日～2月4日頃）として出すようにしてください。