葬儀に欠かせない樒の基礎知識
葬儀を教えて、
先生、「樒」って、お葬式でよく見かけるけど、何だか知らないんです。教えてください。
葬儀スタッフ
良い質問ですね。「樒」は、お葬式や仏壇によくお供えされる植物です。独特の香りがありますね。
葬儀を教えて、
あの香りが「樒」だったんですね! なんか、少し怖いイメージがあったけど、いい香りがするんですね。
葬儀スタッフ
そうなんです。「樒」の香りは、邪気を払うとも言われています。でも、実は毒もあるから、扱いには気をつけないといけないんだよ。
樒とは。
「樒(しきみ、しきび)」は、葬儀に関連する植物です。地域によって呼び方が異なりますが、仏壇や墓前に供える一般的な植物の一つとされています。その芳香から、お供え物としてだけでなく、お線香やお香の原料としても使われています。古くから仏教や神道の儀式に使用されてきましたが、毒性があるため、誤って口にしないよう注意が必要です。
樒とは? – 仏壇に供える理由と由来
– 樒とは? – 仏壇に供える理由と由来
葬儀や仏壇に供える植物として馴染み深い樒(しきみ)ですが、その由来や理由についてご存じでしょうか。 樒は単なる飾りではなく、古くから日本人の死生観と深く結びついた植物なのです。
樒はシキミ科シキミ属の常緑樹で、仏教が伝来する以前から、その強い香りは邪気を払う力があると信じられていました。そのため、お墓や葬儀の際に用いられるようになり、仏教と結びついて、故人への哀悼の意を表す象徴として定着していきました。
樒の香り:心を落ち着かせる効果と意味
葬儀や仏壇に供えられる樒。あの独特な香りは、単なるお供え物の香りとしてではなく、深い意味を持っていることをご存知でしょうか。樒の放つ爽やかな香りは、私たちの心を落ち着かせ、悲しみを和らげる効果があると言われています。これは、樒に含まれる成分に鎮静作用があるためで、古くから人々の心を癒やしてきました。また、この香りは邪気を払い、聖なる空間を作るという意味も込められています。そのため、樒は故人様をあの世へと見送る大切な儀式に欠かせないものとされています。
樒の毒性:取り扱い時の注意点
樒は、その独特の香りと常緑の葉が邪気を払うとされ、古くから葬儀に欠かせない植物として大切にされてきました。しかし、樒は全体に毒性を持つ植物であることを忘れてはなりません。特に、葉や茎を折った際に出てくる汁に触れると、皮膚炎を起こす可能性があります。そのため、樒を取り扱う際には、直接触れないように手袋を着用するなどの対策が必要です。また、小さなお子さんやペットがいる家庭では、誤って口に入れてしまわないよう、樒を置く場所に十分注意することが大切です。樒は、適切に扱うことで、その神聖な力を発揮してくれるものです。取り扱いには十分注意し、安全に葬儀を行いましょう。
樒の種類と見分け方
葬儀や仏壇に供えられる樒ですが、実はいくつかの種類があります。それぞれに特徴や見分け方があるので、違いを知っておくと、より理解を深めることができます。
まず、一般的に樒として出回っているのは「日本樒」と呼ばれる種類です。香りが強く、光沢のある葉が特徴です。お葬式や仏壇でよく見かけるのは、この日本樒であることが多いでしょう。
一方、「車樒(くるましきみ)」と呼ばれる種類もあります。こちらは、葉が輪生状に生えることからその名がつきました。日本樒と比較すると、香りが弱い点が特徴です。
見分け方としては、葉の光沢と香りの強さがポイントです。光沢が強く香りが強いものが日本樒、光沢が弱く香りが弱いものが車樒と覚えておきましょう。
また、最近では「斑入り樒」と呼ばれる種類も人気を集めています。これは、葉に白い斑模様が入っているのが特徴で、仏壇を華やかに彩りたいという方におすすめです。
樒にまつわる風習とマナー
古くから葬儀に欠かせない植物として用いられてきた樒ですが、そのいわれや扱い方を知らない方も多いのではないでしょうか。ここでは、樒にまつわる風習とマナーについてご紹介します。
まず、樒には強い香気があることから、邪気を払い、故人の魂を悪霊から守るという意味合いがあるとされています。そのため、葬儀場や自宅の祭壇に供えられます。
また、樒の葉は、故人のみが通ることのできる橋になぞらえる風習もあります。そのため、棺の上に敷き詰めたり、故人の手に持たせたりすることもあります。
樒を扱う際には、いくつかのマナーがあります。まず、樒を切る際には、刃物ではなく、手で折るのが一般的です。これは、刃物は殺生を連想させるため、縁起が悪いとされているためです。また、樒を供える際には、枝を参列者の方に向けて飾り付けます。これは、樒の持つ力が参列者を守るとされているためです。
これらの風習やマナーは地域や宗派によって異なる場合もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。