意外と知らない?葬儀の枕机と八足台
葬儀を教えて、
先生、「枕机」ってなんですか? 葬儀で使う言葉らしいんですけど…。
葬儀スタッフ
よくぞ聞いてくれました! 枕机というのはね、葬儀の際に故人の枕元にしつらえる台のことで、香炉や花、故人の好物などを置くために使われるんだよ。ちなみに枕机は仏式の用語で、神道では八足台を使うことが多いんだよ。
葬儀を教えて、
へぇー、仏式と神道で呼び方が違うんですね!じゃあ、八足台には何をお供えするんですか?
葬儀スタッフ
八足台には、お神酒、米、塩、故人を象徴する御霊代、花瓶、蝋燭立てなどを飾り供えることが多いね。仏式と神道では、使う用語だけでなく、お供えするものや飾り方も違うので、調べてみると面白い発見があると思うよ。
枕机とは。
葬儀で使われる「枕机」は、故人の枕元に置く台のことで、仏式の用語です。神道では、枕机の代わりに八足台を用います。八足台には、お神酒、米、塩、御霊代、花瓶、蝋燭立てなどを供えます。
枕机とは何か、その役割とは
枕机という言葉は、あまり聞き慣れないかもしれません。葬儀の場で目にすることはあっても、一体何のためにあるのか、その役割までを知る人は少ないのではないでしょうか。枕机とは、故人の枕元に置かれる小さな机のことです。かつては故人の枕元に、故人が生前愛用していた茶碗や湯呑を置き、家族がお茶や水を供えていました。しかし、時代の流れとともに寝台を用いるようになると、寝台の上に物を置くことが難しくなったため、枕机が用いられるようになったと言われています。
宗派による違い:神道における八足台
仏式の葬儀では、故人の枕元にしつらえられる枕机と、その上に置かれる香炉や燭台を載せる八足台は、厳粛な儀式の中で重要な役割を担っています。
神道の葬儀では、仏式のように故人の霊を慰めるという考え方ではなく、霊を神へと導く「神葬祭」として執り行われます。そのため、仏式の葬儀で用いられる枕机や八足台は使用せず、代わりに祭壇や供物台などが設置されます。
神道においても、葬儀には独特のしきたりや作法が存在します。仏式との違いを理解し、故人を偲び、神様の世界へと送り出すお手伝いをすることが大切です。
八足台に供えるものとその意味
通夜や葬儀で目にする機会の多い枕机と八足台ですが、それぞれにどんな意味があるのか、何を置くべきなのか、詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。今回は、故人様を偲び、冥福を祈るために欠かせない八足台について、供えるものとその意味をご紹介します。
八足台とは、その名の通り八本の脚を持つ台のことで、葬儀や法要の際に、故人様への供え物を載せるために使われます。地域や宗派によって多少の違いはありますが、一般的には故人様が生前好まれたものや、あの世での糧となるようにとの願いを込めて、様々な供え物がされます。
例えば、ご飯は生きていくための基本となる食べ物として、故人様の霊を慰めるとされています。また、故人様が生前好きだった食べ物や飲み物、果物なども供えられます。
さらに、三具足(みつぐそく)と呼ばれる香炉、花立、火立も置かれます。これらは仏壇にも置かれるもので、それぞれ香は心を清める、花は仏様の慈悲を表し、灯明は智慧の光を表すとされています。
地域や家庭による違い
葬儀の際に目にする枕机と八足台ですが、地域や家庭によって、その使い方や意味合いは subtly異なることがあります。例えば、枕机は故人の枕元におくものとされていますが、地域によっては、香典や弔電を置く台として使用されることもあります。また、八足台は一般的に仏壇の前に置かれることが多いですが、地域によっては、枕机と同様に香典台として使用されることもあります。
さらに、家庭によっては、代々受け継がれてきた特別な慣習が存在することもあります。例えば、特定の品を枕机に置く、八足台に特別な装飾を施すなど、独自の習慣が受け継がれている場合があります。このような違いは、それぞれの地域や家庭の文化や歴史を反映したものであり、葬儀の場に深みと個性を与えています。
現代における枕机と八足台
現代の葬儀では、枕机や八足台は簡略化される傾向にあります。かつては故人宅に祭壇を設置するのが一般的でしたが、近年では葬儀場を利用するケースが増え、スペースの都合上、コンパクトな祭壇が選ばれることが多くなりました。
また、核家族化や都市化が進み、従来の葬儀儀礼を簡略化したいというニーズも高まっています。そのため、枕机や八足台を必ずしも用意しない、あるいは代用品を用いるケースも見られるようになりました。
しかし、これらの変化の一方で、伝統的な葬儀儀礼を重んじ、枕机や八足台をきちんと揃えたいと希望する人も少なくありません。葬儀社によっては、様々な種類の枕机や八足台を用意し、遺族の希望に沿った提案を行っています。
重要なのは、故人を偲び、感謝の気持ちを込めて葬儀を行うという本来の目的です。枕机や八足台の有無に関わらず、遺族が納得のいく形でお別れができるよう、事前に葬儀社とよく相談することが大切です。