意外と知らない?冷照忌(三十三回忌)の意味と基礎知識
葬儀を教えて、
先生、「冷照忌」って三十三回忌のことって習ったんですけど、どうして「冷」とか「照」っていう漢字が使われているんですか?
葬儀スタッフ
いい質問ですね!実は、「冷」は「冷やかになる」、「照」は「故人を偲ぶ気持ち」を表していると言われています。
葬儀を教えて、
えー!そうなんですね!でも、どうして三十三回忌で「冷やか」になるんですか?
葬儀スタッフ
昔は、三十三回忌を過ぎると、故人の魂は子孫の守護神になると考えられていました。そのため、故人を偲ぶ気持ちは残しつつも、葬送儀礼としては区切りとなるため「冷やか」と表現されるようになったと言われています。
冷照忌とは。
葬儀に関する用語で「冷照忌」と呼ばれるものは、三十三回忌のことです。
冷照忌(三十三回忌)とは?
冷照忌(れいしょうき)とは、故人の三十三回目の命日に行う法要のことで、一般的に「三十三回忌」と呼ばれています。 この時期は、仏教においては故人が迷いの世界から完全に解脱し、悟りの境地に至るとされていることから、特に重要な法要とされています。
三十三回忌に込められた意味
三十三回忌は、故人が亡くなってからちょうど33年目に当たる節目の年に行われます。仏教の世界では、三十三回忌をもって、長い間の修行を終え、故人が真の悟りを開き仏になるとされているのです。
このことから、三十三回忌は、遺族にとっては、故人の成仏を喜び、感謝の気持ちを表す意味を持つとされています。また、子孫繁栄を願う気持ちも込められているとされ、とても重要な意味を持つ法要として古くから大切にされてきました。
冷照忌の基本的なマナー
三十三回忌という節目の法要である冷照忌。ここでは、その場にふさわしい基本的なマナーについて解説します。
服装は、三十三回忌ともなれば、喪服である必要はありません。ただし、地味な平服にとどめ、派手な服装は避けましょう。具体的には、男性はダークスーツやブラックスーツが無難です。女性も同様で、ブラックフォーマルやダークスーツ、または地味なワンピースやアンサンブルを選び、アクセサリーも控えめにすると良いでしょう。
香典は、霊前に供える金品のことを指します。表書きは「御仏前」や「御香典」とします。金額の相場は、故人との関係性や自身の年齢、地域によって異なりますが、一般的には5,000円から1万円程度です。
数珠は、宗派に関係なく必ず持参しましょう。数珠は合掌する際に仏様と心を繋ぐ大切な法具です。持ち運びの際は、数珠袋や袱紗に包んで丁重に扱いましょう。
法要中の態度としては、読経中は静かに手を合わせ、故人を偲びましょう。また、遺族の話を聞く際には、故人を思いやる気持ちを持って耳を傾けましょう。
冷照忌は、遺族にとっては大切な故人を偲ぶ場です。参列する際には、故人への感謝の気持ちを忘れずに、失礼のないようマナーを守って参列しましょう。
準備しておくべきこと、香典やお供えについて
三十三回忌ともなると、他の法要に比べて参列経験が少ない方も多いのではないでしょうか。そのため、いざ準備をしようと思っても、香典やお供えなど、何を持っていけば良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。ここでは、三十三回忌に参列する際に必要な準備と、知っておきたいマナーについて詳しく解説していきます。
まず、香典ですが、表書きは「御仏前」もしくは「御香典」とします。故人との関係性によっては「御霊前」とすることもあります。金額の相場は、故人との関係や自身の年齢、地域によって異なりますが、一般的には5,000円から1万円が目安です。香典袋は、水引が白黒もしくは双銀のものを選びましょう。
お供えについては、事前に遺族に希望を伺うのがベストです。特に希望がない場合は、故人が好んでいたものや、日持ちのするお菓子などが無難でしょう。ただし、香典と同様に、地域や宗教によっては、ふさわしくないとされる品物もありますので、注意が必要です。
服装は、他の法要と同様に、黒や紺、グレーなど落ち着いた色の服装を心がけましょう。華美な装飾品は避け、アクセサリーも控えめにするのがマナーです。 また、三十三回忌は、故人が迷わず成仏できたことを感謝する大切な法要です。故人への感謝の気持ちを忘れずに、失礼のない服装や振る舞いを心がけましょう。
まとめ|故人を偲び、感謝を伝える日に
三十三回忌は、故人の死後33年目に営まれる法要です。この頃には、故人と直接会ったことのない親族も増えてくる頃でしょう。しかし、三十三回忌は、故人を忘れずに偲び、その魂が安らかに眠れるように祈りを捧げる大切な機会です。法要を通じて、故人の思い出話に花を咲かせ、家族や親族との絆を深めることができるでしょう。
三十三回忌は、地域や宗派によって、考え方が異なる場合や、執り行わない場合もあることを理解しておきましょう。
もし、三十三回忌について疑問があれば、菩提寺の僧侶に相談することをおすすめします。