故人を偲ぶ三七日『洒水忌』とは
葬儀を教えて、
先生、「洒水忌」って、どんな儀式のことですか? 三十七日って書いてあったんですけど…。
葬儀スタッフ
いい質問ですね。 「洒水忌(しゃすいき)」は、故人が亡くなってから37日目に行う法事のことです。別名で「三十七日忌」や「三七日」とも呼ばれます。
葬儀を教えて、
37日目に何か特別な意味があるんですか?
葬儀スタッフ
仏教では、亡くなってから49日目までの間を「中陰(ちゅういん)」と呼び、7日ごとに故人の魂が審判を受けると考えられています。
「洒水忌」は、故人が次の生へと向かう準備期間である中陰の終わりが近いことを告げ、遺族が故人の冥福を祈る大切な法事なんですよ。
洒水忌とは。
葬儀の用語で「洒水忌(しゃすいき)」とは、三七日(みなぬか)のことです。
『洒水忌』の意味と由来
仏教では、人が亡くなってから四十九日間は、七日ごとに故人の冥福を祈り、追善供養を行う七仏事という儀式が営まれます。この七仏事の中で、三十五日目を『洒水忌(しゃすいき)』と言います。
『洒水忌』の『洒水』とは、故人の亡骸を洗い清めた水を表しており、この日も故人を偲び、香や花、故人の好きだったものなどを供えて、墓前に水を注ぎます。これは、かつてインドで行われていた、故人の冥福を祈ってガンジス川に水を注ぐ風習に由来すると言われています。
三七日に行うこと
四十九日の忌明けまでは、七日ごとに故人を偲び、冥福を祈る法要を行います。なかでも、三七日は「洒水忌(しゃすいき)」と呼ばれ、故人が生前に水を欲しがっていたという仏教の教えから、特に水を供えることが重視されます。
三七日の法要は、僧侶に読経を依頼し、遺族や親族で故人を偲びます。お供え物としては、故人の好物に加え、閼伽水(あかみず仏前に供える水)、五色の花などを用意するのが一般的です。また、地域や宗派によっては、その他にも特別な風習や作法が存在する場合があります。事前に菩提寺や葬儀社などに確認しておくと良いでしょう。
法要・法事のマナー
仏教では、人が亡くなってから四十九日までの間、七日ごとに故人の冥福を祈り、追善供養を行う七回忌の法要があるとされています。その中でも、三七日は『洒水忌(しゃすいき)』と呼ばれ、故人があの世で無事に過ごせるよう、そして遺された者が現世で穏やかに過ごせるよう祈りを捧げる大切な法要です。
洒水忌における法要・法事のマナーとして、服装は、喪服の着用が基本とされています。しかし、三七日は四十九日までの忌中期間中であるとはいえ、地域や宗派によっては、平服でも参列が許容される場合があります。不安な場合は、事前に喪主や寺院に確認を取ると良いでしょう。
香典は、不祝儀袋に入れて持参します。表書きは「御仏前」または「御香典」とし、水引は黒白または双銀の結び切りを選びます。金額の相場は、故人との関係性や地域によって異なりますが、一般的には5,000円から1万円程度が目安です。
数珠は、宗派を問わず持参しましょう。数珠は合掌する際に用いる仏具であり、故人を偲び、供養する心を表す大切なものです。
焼香の作法は、宗派によって異なりますが、一般的には、額の前に一度だけ押し頂く「額香」を行います。回数は一、二度で、抹香を落とす際は、右手で摘み、左手を添えましょう。
法要・法事への参列は、故人を偲び、遺族を慰めるための大切な席です。故人への感謝の気持ちと遺族への配慮を忘れずに、心を込めて参列しましょう。
供物や服装について
三七日の法要である洒水忌には、故人の霊を慰め、冥福を祈るために、心を込めた供物や服装で参列することが大切です。一般的に、供物としては、故人が生前好んでいたものや、線香、お花、果物、お菓子などが選ばれます。特に、故人が好きだったものや思い出の品を供えることで、より一層故人を偲ぶことができます。
服装は、喪服であるブラックフォーマルが基本とされています。しかし、三七日を過ぎると、地域や宗派によっては、平服で参列することも許容される場合があります。迷う場合は、事前に喪主や寺院に確認しておくと良いでしょう。大切なのは、故人を偲び、敬意を払う気持ちを持つことです。
現代における『洒水忌』
かつては、故人の死後七日ごとに法要を営むことが一般的でしたが、現代の日本では、七回忌や十三回忌といった大きな節目以外、法要を簡略化する傾向にあります。そのため、四十九日や一周忌に比べて、三七日の『洒水忌』を行うことが少なくなっています。
それでも、『洒水忌』は、故人を偲び、冥福を祈る大切な節目であることには変わりありません。遺族や親族が集まり、故人との思い出を語り合い、ともに過ごすことで、悲しみを分かち合い、前向きに進んでいくことができます。
現代のライフスタイルに合わせて、『洒水忌』の形式も変化しています。従来のように自宅に僧侶を招いて読経してもらうだけでなく、墓前で簡単な法要を行う、寺院で合同法要に参加する、故人が生前好きだった場所を訪れるなど、様々な形で行われています。