知っていますか?葬儀の言葉「新帰元」
葬儀を教えて、
先生、「新帰元」って葬儀に関する言葉らしいんですけど、どういう意味ですか?
葬儀スタッフ
よく質問しましたね。「新帰元」は人の死を表す言葉で、「新しく仏になった」という意味なんです。 なぜ「新」が付くかわかりますか?
葬儀を教えて、
うーん、わかりません…
葬儀スタッフ
実は、四十九日の忌明けまでは「新帰元」と呼ぶのですが、忌明け後は「新」が取れて「帰元」とだけ言うようになるんです。 つまり「新」は四十九日までという意味を持っているんですよ。
新帰元とは。
「新帰元」とは、葬儀に用いられる用語で、人の死を意味します。これは、故人が新しく仏になったことを表しており、四十九日の忌明けには「新」の字がとられます。
「新帰元」とは何か
「新帰元」とは、仏教用語で、人が亡くなってから四十九日後の忌明け法要のことを指します。
この時期は、故人の魂が迷いの世界から解放され、新たに仏の世界に生まれる、つまり「悟りの世界に還る」と考えられています。そのため、四十九日の法要を「新帰元会(しんきげんえ)」と呼び、忌明けを迎えた故人の冥福を祈ります。
近年では、従来の仏教用語よりも分かりやすい言葉を使う傾向があり、「新帰元」という言葉も、四十九日法要や忌明けといった言葉に置き換えられることが多くなっています。
「新帰元」の由来と意味
「新帰元」という言葉は、仏教用語の「帰元」を元に、昭和初期に作られた比較的新しい言葉です。
「帰元」は、「本来の位置に帰る」という意味を持ち、仏教においては「あらゆる存在は、死後、元の姿である仏の世界に帰る」という輪廻転生の考え方を表しています。
「新帰元」は、この「帰元」に「新」の字を付け加えることで、「故人が浄土に生まれ変わり、新たなスタートを切った」ことを意味するようになりました。
そのため、「新帰元」は、仏式葬儀において、故人の冥福を祈り、新たな世界での安らかな旅立ちを願う言葉として用いられます。
「新」が取れるまで
仏教では、人が亡くなることを「帰元」と表現します。これは、肉体から魂が離れ、本来あるべき場所に還ることを意味しています。そして、葬儀で使われる「新帰元」という言葉は、故人の方が亡くなってから四十九日の忌明けを迎えるまでの間を指します。
四十九日の間、故人の魂はあの世とこの世を行き来し、来世へと向かう準備をしていると考えられています。そして、四十九日を過ぎると、故人の魂は無事に浄土へとたどり着き、仏様の弟子となるとされています。そのため、四十九日の忌明け以降は「新帰元」という言葉は使われなくなり、「帰元」となるのです。
「帰元」と似た言葉
「帰元」と似た言葉に「還元」があります。どちらも「もとへ戻る」という意味を持つため、混同しやすい言葉です。しかし、仏教用語としては明確な違いがあります。「帰元」は、あらゆる存在は本来仏様と一体であり、死後その状態に帰るという意味です。一方「還元」は、物質が元の状態に戻るという意味で使われます。そのため、葬儀の際に用いる場合は「帰元」が適切です。
まとめ|「新帰元」への理解を深める
「新帰元」は、仏教用語で死後の世界を指す「帰元」という言葉に「新」を付け加えた言葉で、故人が浄土で新たに生まれ変わることを意味します。
葬儀や法要で僧侶が「新帰元」という言葉を用いる場合、それは故人の冥福を祈り、安らかな旅立ちを願う気持ちの表れです。
「新帰元」という言葉は、仏教的な死生観に基づいたものです。私たちも、「新帰元」という言葉を通して、死とは終わりではなく、新たな生の始まりであるという考え方に触れ、故人を偲ぶ機会となるでしょう。