葬儀で見かける『銘旗』ってなに?
葬儀を教えて、
先生、「銘旗」って葬儀で見たことがあるんですけど、どんな意味があるんですか?
葬儀スタッフ
よくぞ聞いてくれました!銘旗は故人について書かれた旗のことですが、具体的に何が書かれているか知っていますか?
葬儀を教えて、
えっと…名前は見たことあります!あとは…何か役職みたいなものも…?
葬儀スタッフ
その通り!銘旗には故人の氏名に加えて、生前の職業や役職、信仰などが書かれていて、故人の功績や人となりを偲ぶ意味が込められているんですよ。
銘旗とは。
葬儀の際に故人の名前や職業などを記して掲げる旗のことを、『銘旗』といいます。
葬儀と銘旗の関係
葬儀の場で、聞き慣れない言葉が書かれた旗を見かけたことはありませんか?それは「銘旗(めいき)」と呼ばれるもので、故人の職業や趣味、社会的な地位などを表す旗のことを指します。
銘旗は、故人の人生や功績を偲び、参列者にその人となりを伝える役割を担っています。古くは武家の間で家紋入りの旗を掲げていた名残とされ、現代では企業名や団体名、あるいは趣味の会の名前などが記されています。
銘旗に記される情報
銘旗は、故人様と葬儀を主催する喪主との関係性を示すために掲げられます。そのため、銘旗には、喪主と故人様との続柄が明確に記されます。例えば、「長男」「次女」のように記載されることが一般的です。また、続柄に加えて、喪主の名前も記されます。これは、誰が喪主を務めているかを明確にすることで、参列者の方々が混乱なく弔問できるようにするための配慮です。
銘旗の役割と意味
銘旗は、故人様の名前を記し、故人様とご遺族様を繋ぐ象徴として、葬儀や告別式で用いられます。かつては故人様の霊魂をあの世へと導く道しるべとして、故郷の地名を記した旗を掲げたことが起源とされています。現代では、生前の故人様のお人柄や功績を偲び、その存在を称える意味が込められています。ご遺族様にとっては、深い悲しみの中、銘旗を見ることで故人様との繋がりを再確認し、気持ちの整理をつけるための一助となることもあります。
銘旗の歴史と変遷
銘旗は、故人の名前や家紋、生前の功績などを記した旗で、葬儀や法要の際に飾られます。その歴史は古く、起源は古代中国の軍旗にあると言われています。日本では、仏教の伝来とともに銘旗も伝わり、当初は貴族や武士など身分の高い層の間で使用されていました。
江戸時代に入ると、庶民の間にも葬儀が広まるにつれて、銘旗も一般的に用いられるようになりました。この頃は、家紋や故人の戒名を入れたものが主流で、地域や家によって様々な形式が見られました。
明治時代以降は、西洋文化の影響を受けて、白木造りの祭壇が普及するのと同時に、銘旗も簡素化されていきます。現代では、故人の名前のみを記したシンプルなものが多く見られるようになりました。
このように、銘旗は時代の流れとともにその姿を変えながらも、故人を偲び、その功績を称えるという重要な役割を担い続けています。
現代の銘旗と変化
かつては家紋や故人の戒名、所属していた団体名などが記され、故人の象徴として葬儀の場に欠かせなかった銘旗。しかし、現代では、形式よりも個性を重視する傾向が見られます。例えば、故人の趣味や好きな言葉、座右の銘を記したオリジナルのデザインの銘旗も見られるようになりました。また、近年増加している家族葬では、銘旗自体を省略するケースも少なくありません。時代の流れとともに、銘旗もまたその形を変えつつあると言えるでしょう。