お地蔵様だけじゃない？地蔵墓の種類と意味を知る
葬儀を教えて、
先生、「地蔵墓」ってどんなお墓のことですか？お地蔵様があるお墓ってことですか？
葬儀スタッフ
いい質問ですね。お地蔵様があるお墓というのは正解です。でも、ただお地蔵様があるだけではないんです。お地蔵様だけでは戒名や名前を彫れないので、お地蔵様の後ろに墓石を置くことが多いんですよ。
葬儀を教えて、
なるほど！だからお寺でお地蔵様の後ろに墓石があるんですね。でも、墓石がないお地蔵様もある気がします…
葬儀スタッフ
よく気づきましたね！墓石の代わりに、舟の形をした舟形地蔵や、丸彫り地蔵、姿地蔵などを置いて供養する場合もあるんですよ。
地蔵墓とは。
「地蔵墓」とは、お地蔵様を墓標とするお墓のことです。お地蔵様は、特に幼い子供や水子の供養のために墓地に建てられることが多いです。お地蔵様自体には戒名や俗名を彫刻することができないため、名前を刻むために、お地蔵様の後ろに墓石を置く形式が一般的です。墓石を置かない場合は、お地蔵様の背後が船の形をした「舟形地蔵」や、丸彫りの「丸彫り地蔵」、「姿地蔵」などを墓地に置いて供養します。
地蔵墓とは？
道端で手を合わせたり、子供を見守るように優しく佇む姿でおなじみのお地蔵様。実は、お地蔵様の中には「地蔵墓」と呼ばれるお墓の一種であるものも存在します。
地蔵墓とは、故人の供養のために建立されたお地蔵様のことを指します。主に、幼くして亡くなった子供や水子、あるいは身寄りのない人のために建てられることが多いとされています。
しかし、一口に地蔵墓と言っても、その姿形や建立の由来は様々です。次の章からは、地蔵墓の種類やそれぞれに込められた意味について詳しく解説していきます。
地蔵菩薩と子供の繋がり
地蔵菩薩は、苦しむ人々を救うため、六道すべてを巡り歩く菩薩として知られています。その中でも特に、子供や水子の守護尊として広く信仰を集めています。 その理由は、お釈迦様の入滅後、弥勒菩薩が現れるまでの間、人々を救うと誓われたこと、また、地獄に落ちた子供達を救おうとした「賽の河原」の伝説などからきています。賽の河原で子供達は、親不孝の報いとして石を積み上げては鬼に壊されるという苦しみを味わいます。地蔵菩薩はそんな子供達を哀れみ、自らの衣で包み込み、救おうとしたと言われています。 このような背景から、地蔵菩薩は水子供養の対象となり、水子地蔵として祀られるようになったのです。
地蔵墓の構成要素
地蔵墓と聞いて、まず思い浮かぶのは六地蔵や、親しみやすいお地蔵様の像ではないでしょうか。しかし、地蔵墓はそれだけではありません。墓石や供養塔など、いくつかの要素が組み合わさり、故人を偲び、供養する場として成り立っています。
地蔵墓の構成要素は、大きく分けて「墓標」「地蔵像」「台座」「副葬品」の4つです。それぞれの要素は時代や地域、宗派によって変化しますが、基本的にはこれらの要素が組み合わさり、故人への祈りの場を形作っています。
様々な地蔵墓の形
一口に地蔵墓と言っても、その形は様々です。 一般的には、合掌したお地蔵様を思い浮かべる方が多いかもしれません。その他にも、六体の地蔵菩薩を並べた六地蔵、舟の形をした舟形地蔵、板碑型の板碑地蔵など、地域や宗派によって様々な形の地蔵墓があります。 これらの形にはそれぞれ意味があり、例えば六地蔵は六道輪廻の思想に基づき、六つの世界で苦しむ人々を救うとされています。 また、舟形地蔵は、三途の川を渡るための舟を模したものと言われています。
地蔵墓に込められた想い
地蔵墓と聞いて、まず思い浮かぶのは、優しい顔をしたお地蔵様かもしれません。確かに、お地蔵様を模した地蔵墓は一般的ですが、それだけではありません。六地蔵や板碑など、地域や建立された時代によって、その形はさまざまに変化してきました。
形は違えど、地蔵墓に込められた想いは一つです。それは、亡くなった人の冥福を祈り、残された者がその死を悼む気持ちです。そして、お地蔵様をはじめとする地蔵信仰には、現世の人々を苦難から救い、幸せへと導く力があると信じられてきました。
地蔵墓は、故人への愛情と、生者への願いが込められた、祈りの象徴と言えるでしょう。
