お墓づくりの基礎知識:墓石工事の4つの工程
葬儀を教えて、
先生、「墓石工事」って、具体的にどんなことをするんですか?
葬儀スタッフ
いい質問ですね。墓石工事は、お墓を建てるための工事全般を指します。大きく分けて加工、彫刻、基礎、据え付けの4つの工程があります。
葬儀を教えて、
4つの工程もあるんですね!それぞれの工程で何をしているのか、もう少し詳しく教えてください。
葬儀スタッフ
加工では墓石の形を、彫刻では家紋などを彫ります。基礎は土台作り、据え付けは完成した墓石を設置することです。それぞれの工程で、専門の職人さんが丁寧に作業を行います。
墓石工事とは。
「墓石工事」とは、墓石を墓地に建てる工事のことです。お墓を建てるまでには、大きく分けて4つの工程があります。 まず、依頼者のイメージに合わせた設計図をもとに、墓石の形を削り出す「加工」の工程。 次に、同じく設計図をもとに、家名や家紋、イラストなどの彫刻を施す「彫刻」の工程。 3つ目は、区画に鉄骨を組み、コンクリートを流し込んで土台を作る「基礎工事」です。これは、お墓の沈下などを防ぐための大切な工程です。 最後に、別の場所で行われた加工や彫刻が施された墓石を、基礎工事が完了した墓地に設置する「据え付け」を行い、お墓が完成します。
1. 墓石の形を決める「加工」
お墓づくりにおいて、故人様を偲ぶ気持ちを形にする上で最も重要な要素の一つが墓石です。墓石は、単なる石材ではなく、故人様とご遺族様を繋ぐ大切な心の拠り所となるものです。
墓石工事は、大きく分けて4つの工程を経て完成します。最初の工程である「加工」では、使用する石材の種類や形状、デザインなどを決定します。石材には、耐久性に優れた御影石や安山岩など、様々な種類があります。その中から、ご予算や希望に合った石材を選び、墓石の形を決めていきます。
加工の工程では、熟練の石工職人の技術が欠かせません。コンピューター制御による精密切断や、手作業による繊細な彫刻など、伝統的な技と最新技術を駆使して、想いの詰まった墓石が作られていきます。
2. 個性を刻む「彫刻」
墓石の建立において、骨壺を納める「墓室工事」が完了した後に取り掛かるのが、文字彫刻です。ここでは、故人様を偲ぶ大切な場所となるお墓に、どのような想いを込めて文字を刻むのか、具体的な工程と併せてご紹介します。
まず、彫刻する文字の内容ですが、一般的には「家名」「没年月日」「戒名」「俗名」「行年」などが挙げられます。最近では、これらに加えて、故人様の趣味や好きな言葉を添えたり、生前の写真やイラストを彫刻するなど、より個性を表現する形式も増えてきました。
文字のデザインも、伝統的な楷書体や行書体だけでなく、デザイン性の高い書体を選べる場合もあります。また、文字の色も、黒や金など、石材との組み合わせによって様々なバリエーションがあります。
これらの彫刻は、石材店が手配する専門の職人によって、丁寧に手作業で行われます。近年は、コンピュータ制御による機械彫刻を導入する石材店もありますが、手彫りならではの温かみを求める声は根強くあります。
墓石の彫刻は、故人様を偲び、その生涯を語り継ぐための大切な要素です。石材店とじっくりと相談しながら、想いのこもったお墓づくりを目指しましょう。
3. お墓の土台を作る「基礎工事」
お墓は、墓石を建てる以上の工程を経て作られます。その中でも、建物の基礎工事と同じように、お墓にとっても重要なものが「基礎工事」です。
基礎工事は、お墓の土台となる部分を作る工程です。この部分がしっかりとしていなければ、墓石が傾いたり、地盤沈下を起こしたりする可能性があります。
基礎工事は、まず墓所の地面を掘り下げ、砕石や転圧を施して地盤を固めます。その上に鉄筋を組み、コンクリートを流し込んで基礎を作ります。コンクリートが固まったら、墓石の形状に合わせて据え付けを行い、基礎工事は完了です。
基礎工事は、お墓の耐久性を左右する重要な工程であるため、経験豊富な石材店に依頼することが大切です。
4. 完成へ向けて「据え付け」
いよいよお墓づくりも最終段階です。墓石の加工が終わると、いよいよ墓地への据え付けを行います。この工程では、実際に墓石を運搬し、基礎工事で作り上げた土台の上に設置していきます。据え付けには、クレーンなどの重機が用いられることが一般的です。
据え付けの際には、墓石の位置や向き、水平などを慎重に確認しながら進めることが重要です。また、墓石は非常に重量があるため、安全にも十分配慮する必要があります。作業は、熟練した石材店職人の手によって進められますので、安心してお任せください。
据え付けが完了したら、開眼法要(開眼供養)を行い、お墓が魂を招き入れることのできる神聖な場所となります。その後、納骨を行い、故人をお墓に納めます。
5. 墓石工事後の管理とメンテナンス
墓石が完成したら、それで終わりではありません。末永くお墓を守り続けるためには、定期的な管理とメンテナンスが欠かせません。
まず、お墓の周囲の清掃はこまめに行いましょう。落ち葉や雑草を取り除き、水はけをよくしておくことが大切です。また、墓石に付着した水垢やコケは、放置するとシミや劣化の原因になります。柔らかい布で丁寧に拭き取り、美観を保ちましょう。
さらに、墓石は地震や風雨の影響を受けやすいものです。建立後数年経ったら、一度専門業者による点検を依頼することをおすすめします。目地や石材のズレなど、早期に発見することで大きな修繕を防ぐことができます。
お墓は故人との大切な絆を繋ぐ場所です。定期的な管理とメンテナンスによって、いつまでも美しく、そしてしっかりとその絆を守り伝えていきましょう。