知っておきたい!葬儀と宗派の基礎知識
葬儀を教えて、
先生、宗派ってなんですか? お葬式で聞くんですけど、よくわかりません。
葬儀スタッフ
いい質問だね! 宗派というのは、簡単に言うと、同じ宗教の中でのグループ分けのようなものなんだ。例えば、仏教の中にも、浄土宗や真言宗など、色々な宗派があるんだよ。
葬儀を教えて、
へえー、仏教の中にも色々あるんですね。でも、なんで宗派によってお葬式が違うんですか?
葬儀スタッフ
それぞれの宗派が大切にしている教えや考え方が違うからなんだ。お経の内容や、お焼香の仕方なども、宗派によって少しずつ違うんだよ。
宗派 とは。
葬儀用語の「宗派」とは、天台宗や曹洞宗、真言宗、カトリック、プロテスタントなど、信仰する宗教や教派のことです。建墓や葬儀のやり方は、宗旨・宗派によって異なります。
「宗旨」は仏教、神道、キリスト教など、信仰する宗教を大きく分類したものを指します。一方、「宗派」は同じ仏教の中でも、浄土宗や禅宗など、より細かな違いを区別する際に用いられます。
寺院の墓地は、その寺院と同じ宗派の人に限定されていることが多いです。しかし霊園の場合は、「宗旨・宗派不問」や「宗教不問」と記載されていることが多く、誰でも利用できます。
ちなみに、神道のお墓は墓石の頂点が尖った形で、「トキン型」などと呼ばれています。
宗派とは?葬儀との関係性を解説
– 宗派とは?葬儀との関係性を解説
日本では古くから仏教が信仰されており、多くの人が仏教の教えに基づいた葬儀を執り行います。しかし、一口に仏教と言っても、様々な宗派が存在します。
宗派とは、仏教の教えを解釈する立場や、信仰の対象とする仏の違いによって分類されたものです。そして、宗派によって葬儀の形式や考え方、読経の内容などが大きく異なるため、自分の家の宗派を理解しておくことは、いざという時に慌てないためにも非常に重要です。
例えば、浄土真宗では、亡くなった人は誰でも仏になれるという教えから「往生仏」と捉え、香典の表書きも「御香典」となります。一方、浄土宗では、亡くなった人は「亡者」と呼ばれ、香典の表書きも「御霊前」となります。このように、宗派によって細かな違いが存在します。
自分の家の宗派がわからない場合は、お仏壇やお墓があるお寺に問い合わせてみましょう。お寺の名前や宗派がわかる過去帳があれば、スムーズに確認できます。
仏教の宗派による葬儀の違い
仏教には様々な宗派があり、それぞれ教えや考え方が異なります。そのため、葬儀の形式や作法にも違いが見られます。 宗派によって、読経の内容、お供え物、焼香の作法などが異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
例えば、浄土真宗では、故人は亡くなった時点で仏になると考えられているため、位牌は「○○家先祖代々之霊位」のように、故人だけでなく、先祖代々の霊を祀るものを用います。また、焼香の回数は宗派によって異なり、浄土真宗では2回、禅宗では3回行うのが一般的です。
さらに、宗派によっては、葬儀で特定の経典を読むことが重要視される場合もあります。例えば、日蓮宗では「法華経」、浄土真宗では「阿弥陀経」などが大切にされています。
このように、仏教の葬儀は宗派によって様々な違いがあります。葬儀に参列する際は、故人の信仰していた宗派を事前に確認し、失礼のないように心がけましょう。万が一、分からないことがあれば、葬儀社や寺院の方に尋ねるのが良いでしょう。
キリスト教の宗派による葬儀の違い
キリスト教は、大きく分けるとカトリック教会、プロテスタント、東方諸教会の3つに分類されます。日本では、カトリック教会とプロテスタントが主流です。どちらも故人の魂の安息を願い、神に感謝を捧げるという点では共通していますが、葬儀の形式や考え方には違いがみられます。
カトリック教会では、葬儀ミサと呼ばれるミサを行い、司祭が聖書を朗読し、聖歌を歌い、故人のために祈りを捧げます。一方、プロテスタントでは、教会によって葬儀の形式はさまざまです。牧師が聖書を朗読し、祈祷を捧げる点はカトリック教会と共通していますが、聖歌隊による賛美歌や、参列者による証しなど、自由な形式で行われることが多いでしょう。
また、カトリック教会では、故人は神のもとへ召され、永遠の命を得ると信じられているため、葬儀は喪服を着用して悲しみに暮れるのではなく、白い花で祭壇を飾り、故人の復活を喜び祝う厳粛な儀式という側面があります。プロテスタントでは、故人の死を悼み、神に慰めを求めるという気持ちが重視されます。
このように、キリスト教と一口に言っても、宗派によって葬儀の形式や考え方は異なります。キリスト教式の葬儀に参列する際は、事前に宗派を確認しておくことが大切です。
神道における葬儀の特徴
– 神道における葬儀の特徴
神道では、死は穢れとされ、故人の魂を浄化し、神様の世界へと還すため、厳粛に儀式が執り行われます。
-# 1. 葬儀の呼び方と意味
仏教では葬儀を「葬式」と呼びますが、神道では「葬儀」や「神葬祭」と呼びます。これは、故人が神様のもとに帰るという意味が込められています。
-# 2. 死を穢れとする考え方
神道では、死は穢れとされています。そのため、清浄を重んじる神道の儀式において、故人の魂を浄化し、神様の世界へと還すことが重要とされています。
-# 3. 独特な儀式の内容
神道の葬儀では、仏式の焼香に代わり、玉串を捧げる「玉串奉奠」という儀式が行われます。これは、神様への祈りを込めて、榊の枝に紙垂をつけた玉串を神前に捧げるものです。
-# 4. 服装は喪服が基本
神道の葬儀に参列する際の服装は、仏式と同様に喪服が基本です。数珠は仏教の道具なので、持参しません。
-# 5. 宗教者の役割
神道の葬儀では、神職が祭祀を執り行います。神職は、故人の魂を神様の世界へと導くために、祝詞を奏上したり、儀式を進行したりします。
神道の葬儀は、仏式の葬儀とは異なる点が多くあります。参列する際には、事前に神道の葬儀について理解を深めておくことが大切です。
宗派不問の墓地や霊園が増加傾向?
近年、宗教の多様化や、特定の宗教を持たない人が増えていることを背景に、「宗派不問」を謳う墓地や霊園が増加傾向にあります。従来の墓地は特定の宗派の寺院が運営しているケースが多く、その寺院の檀家になることが前提とされていました。しかし、宗派不問の墓地や霊園であれば、特定の宗教や宗派に属していなくても、誰でも自由に利用することができます。これは、宗教に対する価値観の多様化や、従来の慣習にとらわれない自由な選択を希望する人々にとって、大きなメリットと言えるでしょう。