廃墓とは?墓じまいの基礎知識と注意点
葬儀を教えて、
先生、廃墓ってどういう意味ですか?お墓を壊すってことですか?
葬儀スタッフ
いい質問だね。廃墓は、お墓を撤去すること。つまり、お墓をなくすことを意味するよ。お墓を壊すことも含まれるけど、それだけじゃないんだ。
葬儀を教えて、
じゃあ、壊すだけじゃないってどういうことですか?
葬儀スタッフ
お墓の土地は、お寺や霊園から借りていることが多いんだよ。だから、廃墓する時は、お墓を壊すだけでなく、土地を更地に戻して返還する必要があるんだ。
廃墓とは。
「廃墓」とは、お墓を撤去することです。「墓じまい」とも呼ばれます。お墓の土地は、寺院や霊園から借りている場合が多く、撤去する際には更地に戻すのが一般的です。廃墓の主な理由としては、お墓を別の場所に移転する「改葬」や、お墓の承継者がいなくなってしまった場合などが挙げられます。承継者がいなくなった場合は、ご遺骨はお墓から出して合祀墓などに移し、供養されます。また、お墓に使用されていた石は、その性質上、別の墓石として使用されることはほとんどなく、基本的には廃棄処分されます。
廃墓(墓じまい)とは?
「廃墓」とは、お墓を撤去し、更地に戻して墓地の管理者に返還することを指します。一般的には「墓じまい」と呼ばれることが多く、改葬や分骨と合わせて検討されるケースも少なくありません。少子高齢化やライフスタイルの変化に伴い、近年注目を集めている選択肢の一つです。
廃墓が必要となるケース
時代や生活の変化に伴い、先祖代々のお墓を守っていくことが難しくなるケースが増えています。ここでは、廃墓が必要となる主なケースについて解説していきます。
最も多いケースが、お墓の継承者がいなくなってしまうというものです。少子高齢化の影響で、後継ぎがいない、あるいはいても遠方に住んでおりお墓の管理が難しいという状況は少なくありません。
また、経済的な事情も理由の一つとして挙げられます。お墓の維持には、管理費や修繕費など、継続的な費用が発生します。経済的に余裕がない場合、お墓の維持が負担になってしまうことがあります。
さらに、お墓が遠方にあり、管理が難しい場合も、廃墓を検討する理由となります。頻繁に墓参りに訪れることが難しく、お墓の清掃や管理を十分に行えない状況では、廃墓という選択肢が現実的な解決策となるでしょう。
廃墓の手順と費用
お墓の継承者がいない、または遠方におり管理が難しいなどの理由から、近年注目されているのが「廃墓」です。廃墓とは、文字通りお墓を撤去し、更地にして霊園や寺院に返すことを指します。ここでは、廃墓の手順と費用について詳しく解説していきます。
まず、廃墓の手順は大きく分けて以下のようになります。
1. -墓地の管理者に相談・申請- 廃墓を検討し始めたら、まずは現在お墓がある墓地の管理者に相談しましょう。公営、民営、寺院などによって、必要な手続きや書類が異なります。
2. -親族への連絡と同意- 関係する親族全員に廃墓の旨を伝え、同意を得ることが必要です。トラブルを避けるためにも、しっかりと話し合いを行いましょう。
3. -遺骨の改葬・供養- 撤去したお墓に納骨されている遺骨は、他の墓地や納骨堂への改葬、もしくは永代供養などの方法で供養します。
4. -墓石の撤去・更地化- 遺骨の移動が完了したら、墓石を撤去し、更地に戻します。この作業は専門の業者に依頼するのが一般的です。
5. -離檀・閉山の手続き- 寺院が管理する墓地の場合、離檀料を支払って檀家をやめる手続きが必要です。
廃墓にかかる費用は、墓石の大きさや撤去方法、改葬先の有無などによって大きく異なります。おおよその目安としては、20万円から100万円程度が相場と言われています。内訳としては、墓石の撤去・処分費用が最も高く、その他、改葬費用、離檀料などがかかります。
廃墓は、先祖代々のお墓を閉じるという、精神的にも大きな決断を伴うものです。費用面だけでなく、手続きや親族との関係など、事前にしっかりと準備しておくことが大切です。
廃墓後の供養方法
廃墓が完了したら、その後どのように故人を供養していくか検討する必要があります。従来のお墓参りという形ではなくなるため、現代のライフスタイルに合わせた供養方法を選ぶことが重要です。
主な供養方法としては、以下のようなものがあります。
* -永代供養墓-寺院や霊園が管理するお墓で、他の故人と共に永代にわたって供養されます。
* -納骨堂-室内に設置された納骨施設で、個別に、または合祀の形で納骨されます。
* -散骨-海や山など、自然に還る形で遺骨を撒く方法です。
* -手元供養-遺骨の一部をペンダントやミニ骨壺などに入れて、自宅で供養する方法です。
それぞれの供養方法にはメリットとデメリットがあります。費用や供養の形式、自身の気持ちなどを考慮して、納得のいく方法を選びましょう。
廃墓に関する注意点
廃墓は、先祖代々のお墓を整理するという、精神的にも事務的にも負担の大きいものです。トラブルを避けるためにも、いくつかの重要な注意点を押さえておく必要があります。まず、廃墓は決して珍しいことではなく、近年増加傾向にあるということを理解しておきましょう。少子高齢化や核家族化が進み、お墓の継承が難しいと感じる人が増えているためです。
次に、廃墓には、関係者全員の同意が必要になります。後々のトラブルを避けるためにも、事前にしっかりと話し合い、合意を得ることが大切です。また、菩提寺がある場合は、離檀の意思を事前に伝え、相談するようにしましょう。
さらに、廃墓には費用がかかります。墓石の撤去費用や改葬費用など、墓地の規模や状況によって金額は大きく変動します。事前に複数の業者に見積もりを取り、比較検討することが重要です。
廃墓は、手続きが完了するまでに数ヶ月かかる場合もあります。余裕を持った計画を立て、スムーズに手続きを進められるように準備を進めましょう。