知っておきたい葬儀のマナー：茶湯器とその意味
葬儀を教えて、
先生、「茶湯器」って仏壇にあるんですけど、何に使うんですか？
葬儀スタッフ
いい質問ですね。「茶湯器」は、先祖に供える閼伽（あか）を入れる器のことですよ。閼伽は、お茶や水、お湯のことを指します。
葬儀を教えて、
へえー、お茶や水を入れるんですね。でも、なんで先祖にお茶や水を供えるんですか？
葬儀スタッフ
それはね、亡くなった方の喉の渇きを癒やすため、そして、心を清めるために供えるとされているんだよ。
茶湯器とは。
「茶湯器」とは、葬儀で使われる仏具のひとつです。ご先祖様に供える閼伽（あか：お茶や水、お湯のこと）を入れる器のことを指します。
茶湯器とは何か？
茶湯器とは、仏式のお葬式で、故人に最後のお茶を供えるために用いる小さな器のことです。一般的に、湯呑と湯呑みを載せる台、そして蓋の三点セットで構成されています。素材は陶磁器製のものが多く、白や藍色など落ち着いた色合いのものが一般的です。
茶湯器は、単なる器ではなく、故人への感謝と敬意を表すための大切な道具です。葬儀や法要の際に、遺族や参列者が故人に心を込めてお茶を注ぎ込むことで、あの世での幸せを祈ります。
茶湯器の役割と意味
仏教において、故人は「あの世とこの世の狭間」をさまよいながら、やがて極楽浄土へ向かうとされています。その際に、故人の魂を清め、渇きを癒やすために、茶湯器を用いて水やお茶を供えます。
茶湯器は、「三具足（みつぐそく）」と呼ばれる仏具の一つであり、香炉、花立と合わせて置かれることが一般的です。これは、仏様の世界でも香りを楽しみ、花を愛で、飲食を楽しまれると考えられているためです。
葬儀の際には、茶湯器に水やお茶を注ぎ、故人の冥福を祈りましょう。この行為は、故人を偲び、感謝の気持ちを伝えるとともに、安らかな旅立ちを願う大切な意味を持っています。
茶湯器の種類と素材
茶湯器は、故人への供養の心を込めて、お茶や湯を供えるための大切な仏具です。その形状や素材は、伝統的なものから現代的なものまで実にさまざまです。
茶湯器の種類としては、大きく分けて「湯呑み型」と「蓋付き型」の二つがあります。湯呑み型は、文字通り湯呑みに似た形状で、日常的に使い慣れた形であるため、親しみやすさが特徴です。一方、蓋付き型は、より格式高い印象を与え、主に仏壇への設置に適しています。
素材も、陶磁器、金属、ガラス、漆器など、多岐にわたります。それぞれの素材が持つ質感や風合いは、仏壇や周囲の雰囲気に影響を与えるため、慎重に選ぶことが大切です。例えば、白磁の茶湯器は清潔感があり、どんな仏壇にも合わせやすいでしょう。また、金箔や銀箔で装飾された華やかな茶湯器は、故人を偲ぶ気持ちをより一層引き立ててくれるでしょう。
葬儀以外での茶湯器
葬儀の際に故人に供える茶湯器ですが、実は仏教においては故人の霊のみならず、あらゆる仏様に毎日お供えするものとされています。
毎朝の仏壇への供養の際、ご飯や汁物と同様に、お茶や湯を茶湯器に注ぎ、仏様へお供えします。これは、仏様の喉の渇きを癒やすという意味だけでなく、私たち自身の心を清め、仏様への感謝の気持ちを表すという意味も込められています。
茶湯器にまつわる疑問
葬儀に参列すると、祭壇の脇に置かれた小さな器と湯呑茶碗のセットを見かけることがあります。これは「茶湯器」と呼ばれ、故人にお茶や湯を供えるためのもの。しかし、その意味や作法について、疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。この項では、茶湯器に関する疑問を紐解き、葬儀におけるマナーについて理解を深めていきましょう。
