知っておきたい葬儀後の相続:基礎知識と流れ
葬儀を教えて、
先生、「相続」ってどういう意味ですか? 葬儀でよく聞く言葉なんですけど、難しくてよくわからないんです。
葬儀スタッフ
なるほどね。確かに「相続」は大切な言葉だけど、少し難しいよね。簡単に言うと、亡くなった人が持っていた土地や家、お金などの財産を、家族などが引き継ぐことだよ。
葬儀を教えて、
あ!おじいちゃんが亡くなった時、土地を売って親戚で分けたって話を聞いたことがあります!あれが相続ですか?
葬儀スタッフ
そう!まさにそれが相続だよ。土地を売ったお金を分けたのも相続の一つだね。亡くなったおじいちゃんが「被相続人」、お金を受け取った親戚が「相続人」になるんだ。
相続とは。
「相続」とは、亡くなった方が所有していた財産を、遺族などが引き継ぐことを指します。財産を引き継ぐ権利を持つ人を「相続人」、亡くなった方を「被相続人」と呼びます。
相続とは何か?基礎用語を理解しよう
人が亡くなると、その人が残した財産は、残された家族などに引き継がれます。これを「相続」といいます。
相続では、亡くなった方を「被相続人」、財産を引き継ぐ人を「相続人」といいます。財産には、現金や預貯金、不動産、株などのプラスとなる「プラスの財産」だけでなく、借金などの「マイナスの財産」も含まれます。
相続は、人生で何度も経験することではありません。そのため、基本的な用語や流れを理解しておくことが大切です。
相続人は誰になる?
人が亡くなると、その方の残した財産は「相続」によって家族などに引き継がれます。では、誰が相続人になるのでしょうか?民法で定められた相続の順位と、それぞれのケースについて解説していきます。
まず第一順位は、亡くなった方の「配偶者」と「子ども」です。子どもが複数いる場合は、全員で法定相続分に従って分割相続します。
もし、子どもがすでに亡くなっている場合、その子どもに代わって「孫」が相続人になります。これを「代襲相続」と言います。
第二順位は、亡くなった方の「父母」です。
第三順位は、亡くなった方の「兄弟姉妹」です。兄弟姉妹の先順位者がすでに亡くなっている場合、代襲相続が発生します。
相続人は、法律で定められた範囲内でしか変更できません。遺言書が存在する場合は、その内容が優先されます。ただし、遺留分など、一定の制限があります。
ご自身の状況に合わせて、誰が相続人になるのか、また、相続財産をどのように分配したいのかなどを事前に考えておくことが大切です。
相続財産にはどんなものがある?
相続財産とは、亡くなった人が所有していた土地や建物、預貯金、株式などのプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も含めたものを指します。
具体的には、次のようなものがあります。
* -プラスの財産-
* 預貯金
* 土地、建物
* 株式、投資信託などの有価証券
* 車、貴金属などの動産
* 特許権などの知的財産権
* 生命保険金
* -マイナスの財産-
* 借金
* 未払いの税金
* 未払いの公共料金
相続では、プラスの財産だけでなく、マイナスの財産も引き継ぐことになります。そのため、相続するかどうかは、プラスの財産とマイナスの財産を比較して、慎重に判断する必要があります。
相続手続きの流れ:何から始めればいい?
葬儀後の悲しみの中、次に待ち受けるのが相続手続きです。慣れない言葉や手続きに戸惑う方も多いのではないでしょうか。ここでは、相続手続きの基本的な流れと、まず何をすべきかについて解説します。
まず最初にすべきことは、故人の財産と借金の確認です。預貯金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借入金や未払金などのマイナスの財産も全て把握することが重要です。財産の範囲が明確になった段階で、次は相続人を確定します。これは、故人の出生から死亡までの戸籍謄本などを収集し、民法で定められた相続人を特定する作業です。
相続人が決定したら、遺産をどのように分割するかを決める「遺産分割協議」を行います。この協議は、相続人全員の合意によって成立します。遺産分割協議がまとまったら、「遺産分割協議書」を作成し、後々のトラブル防止に役立てます。
遺産分割協議書に基づき、必要書類を揃えて各機関に相続手続きを行います。預貯金の解約や名義変更、不動産の名義変更などがこれにあたります。
相続手続きは、複雑で時間のかかる作業です。専門家である司法書士や税理士などに相談しながら進めることで、スムーズに進めることができるでしょう。
トラブルを防ぐために:遺言書とエンディングノート
葬儀後の手続きとして避けて通れないのが相続です。故人の意思を尊重し、残された家族がスムーズに手続きを進めるためには、事前の準備が非常に重要となります。中でも、遺言書とエンディングノートは、トラブル防止のために大きな役割を果たします。
遺言書は、法的効力を持つ大切な書類です。遺産の分配方法や相続人を明確に指定することで、後に起こりうる争いを防ぎます。民法で定められた方式に則って作成しなければ無効となってしまうため注意が必要です。一方、エンディングノートは法的効力はありませんが、自分の希望や想いを自由に書き記せる点が特徴です。介護に関することや葬儀の希望、親族へのメッセージなどを残すことができます。
遺言書とエンディングノート、どちらも故人自身の意思を伝えるための大切なツールです。元気なうちにしっかりと準備しておくことで、残された家族の負担を減らし、円満な相続を実現できるでしょう。