故人の願いを叶える七日間?『初七日』の意味と由来
「初七日」は、故人が亡くなってから七日目のことを指し、故人の冥福を祈るための大切な法要です。この日は、故人があの世とこの世を行き来し、現世での未練を断ち切るための期間と考えられています。そして、この七日間は『忌中(きちゅう)』と呼ばれ、遺族は故人の死を悼み、身を清める期間とされています。
この七日間の間に、遺族は故人のために様々な儀式を行います。なかでも、『所願忌(しょがんき)』は、故人の願いを叶えるための儀式として知られています。古くから、人は死後も生前の行いによって様々な世界に転生すると考えられてきました。そこで、遺族は故人の生前の行いを振り返り、故人がより良い世界に転生できるように祈りを捧げます。
具体的には、故人が生前好きだったものをお供えしたり、好きだった音楽を演奏したりします。また、故人の思い出話をすることで、故人を偲び、その魂を慰めます。このように、『所願忌』は、故人の願いを叶えるだけでなく、遺族が故人と改めて向き合い、その死を受け入れるための大切な時間となっているのです。