食事

葬儀に関すること

意外と知らない「斎」の意味とは?

「斎」という漢字、見慣れない方も多いのではないでしょうか。この漢字は、「つつしむ」「こころみにする」という意味があり、心身を清めて神様に仕えることを表しています。 葬儀において「斎」は重要な意味を持ちます。人が亡くなると、その魂は神様の元へ旅立つと考えられています。そのため、葬儀は故人が無事にあの世へ旅立てるよう、残された者が心を込めて供養するための儀式なのです。 具体的には、通夜を「通夜斎」、葬儀・告別式を「葬場斎」、火葬を「火葬斎」と呼びます。 また、葬儀に参列する人は、喪服を着て飲食を控えたり、華美な行動を慎しむなど、故人を偲び、敬意を表します。これも「斎」の精神に基づいた行動と言えるでしょう。
葬儀に関すること

陰膳:故人を偲ぶ温かな日本の伝統

「陰膳」とは、旅に出る人の無事を祈って用意する特別な食事のことです。まるでその場にいるかのように食卓に並べられた料理は、旅の安全を願う家族の愛情と祈りが込められています。日本では古くから、目に見えない存在である「魂」の存在を信じ、食事を通してその力を分け与えたり、慰めたりする風習がありました。陰膳もその一つであり、遠く離れた場所にいる人の魂が、家に置いていかれた体に戻り、再び元気を取り戻せるようにとの願いが込められています。
葬儀に関すること

最後の晩餐「出立ちの膳」とは?

「出立ちの膳」とは、イエス・キリストが処刑される前夜、弟子たちと共にした最後の晩餐の様子を描いた絵画において、テーブルの上に置かれた食べ物のことを指します。レオナルド・ダ・ヴィンチの傑作「最後の晩餐」をはじめ、多くの画家がこの主題を描いていますが、描かれている料理の内容は時代や地域、画家の解釈によって様々です。 「出立ち」という言葉は、旅立ちや門出を意味します。最後の晩餐は、イエスが十字架刑に処せられるという運命の旅立ちの前夜にあたり、弟子たちとの別れを象徴する場面でもありました。そのため、最後の晩餐で振る舞われた食事は、「出立ちの膳」と呼ばれ、特別な意味を持つものとして捉えられてきました。
葬儀に関すること

葬儀の席の「お斎」とは?

「お斎」とは、葬儀や法要の後に参列者や僧侶が共に食事をする席のことを指します。 仏教の教えに基づいたもので、故人を偲び、労をねぎらうとともに、参列者同士の絆を深めるという意味合いがあります。 「斎」という字には、「つつしむ」「清める」といった意味があり、心を込めて準備された食事をいただくことで、故人を敬い、冥福を祈るという気持ちが込められています。